昨今、保育園不足が社会課題としてメディアなどで多く取り上げられている。
保育園不足の大きな原因とされているのが、保育士不足だ。
保育士という仕事に対して、長時間労働の割に賃金の安さが指摘されている。
そのため、免許を有しているものの、一度も保育士として働いたことがない人や、一度は働いたものの別の職種として働いている潜在保育士が存在する。
もちろん、職業選択の自由があるので免許を持っていれば必ず保育士として働かなければならないということはない。
しかし、保育士として働きたいのに待遇が悪く働けないという問題は、今後解決していく必要があるといえるだろう。
保育園が不足している問題の原因には、少子化も関係している。
少子化になると人口の少ない地域の保育園は安定した人数を確保できなくなる。
そのような状況が続くと保育園は運営できなくなってしまうので閉園となる可能性がある。
人口の少ない地域の保育園がなくなってしまうと、そこで生まれた子供は保育園に通うことが難しくなり、保育園不足の問題が顕在化する。
保育園は公立小学校などと同じく公の側面を持っているので、園児の数が減ってしまっても本来であれば運営を続けることが社会的に重要となる。
しかし、実際には保育園の運営は運営者に一任されている部分が大きく、経営難になるとどうしても撤退を余儀なくされるケースもある。
園児が少なくなっても経営を続けられるように、自治体が支援していくといったことが求められる。
保育園の絶対数自体がそもそも多くないことも近年になって顕在化し始めており、重大な問題となっている。